都会から離れて田舎で暮らすということを選ぶのは、利便性を追求する私たち現代人にとって一大事。収入や家族の理解、地域との交流といった現実的な問題がたくさんあり、移住を夢見てもなかなか踏み出せない人も多いようです。Re+では、実際に九州へと移住してきた人々に話を聞き、都会では感じることの少なかった心のゆとりやゆっくりと流れる生活の心地よさなどを紹介していきます。



町内では毎週日曜日と祝日に、「都農ワイナリー」と「縁らーめん」でチーズの販売(数量限定)を行っている

山道をたどり、ようやく見つけた牧場は、尾鈴の山並みと日向灘を望む絶景の場所にあった。放牧を終えた水牛たちが強い日差しの中、水浴びをしている光景に、日本から遠く離れたところへ来たかのような気持ちにさせられる。

この土地に牧場を開いたのは竹島英俊さん。「日本で本物のモッツァレラチーズを作りたい」と南イタリアで3年間チーズ作りと水牛の飼育について学んだ。モッツァレラチーズとは、本来水牛のミルクから作られるイタリアのフレッシュチーズ。そのため、水牛の飼育から製造まで一貫してこだわったモッツァレラチーズを作るには、まず牛たちがのびのびと健康に育つ環境が必要だった。

帰国後、日本各地の土地を探し回った。水牛はオーストラリアから輸入するイタリア系水牛。日本での飼育が可能かすら分からない、不安を抱えながらの挑戦だった。また、竹島さんはいわば「新規就農者」。しかも、国内初の試みに、行政側の理解を得るのも難しく、土地探しはいばらの道だった。優先しなければならないのは、水牛の生育環境に近い、温暖な場所であること。房総半島や瀬戸内海沿岸など、海に近い場所を探すなか、もともと牧場だったこの場所に出会った。

水牛たちもここが気に入ってくれたらしく、質の高いミルクを提供してくれている。竹島さんはその恩恵からモッツァレラチーズを作り、毎日できたてのうちに出荷する。そうして全国のシェフにファンを増やしてきた。また、この夏から水牛とモッツァレラチーズのことを知ってほしいと牧場見学(8:30〜10:30)の受け入れも始めた。縁あって、「宮崎県 都農町産」となったモッツァレラチーズ。竹島さんは、新しい出会いを広げながら、夢を叶え続けている。

【問い合せ先】

カゼイフィーチョ チーロエスポージト
宮崎県児湯郡都農町大字川北24545
Fax0983・21・2618 
http://www.caseificio.jp/


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