知の石橋を探し求めて日本全国をまわる贄田岳和さんは、「1日で10基見てまわれば160日くらいですべて見ることができる」と、わずか3年足らずで九州中の石橋をほとんど見てまわったという。さらに未確認だった石橋まで発見したというから驚きだ。
5年前、大分県にある石橋の町、院内を訪れたことから贄田さんの石橋探しは始まった。それ以来、まるで引力に引き寄せられるかのように石橋に没頭し、これまで確認してきた石橋は復元も合わせて1726基。そのうち、90基は新発見の石橋である。中には「とある県には、ある時期まで眼鏡橋は存在しない」という通説をくつがえす歴史家顔負けの発見もあったとか。
贄田さんの石橋探しには基本的に2つの方法がある。地域住民や仲間からの情報を元に探す方法と、地図を参照にして探す方法だ。後者の場合、ねらい目は水路もしくは河川と道が交差している場所。そこは橋が必要となる可能性が高いからだ。しかし、すぐに見つかる時もあれば、半年間見つからないことも。贄田さん曰く「石橋は求めるものではなく、偶然の出会い」なのだという。
最近、贄田さんは大正時代に建築された古い発電所近くの水路付近で石橋を探しはじめた。そこはこれまであまり探索されていなかった場所。「九州にもまだまだ未知の石橋はありますよ」と語る贄田さんの瞳は、少年のような輝きを見せる。道路整備などで、その数は年々減少しているが、未だ知られていない石橋が静かに贄田さんを待っている。
取り壊しから守ることができた生まれ故郷、日南の堀川橋。思い入れはひときわ強い
【贄田さんのホームページ】






